長崎新聞さんに掲載していただきましたのでご紹介します。
▼記事テキスト(抜粋) 【 長崎新聞 2023.10.18 】
約1300年前、九州の守り神を祭る神社として現在の温泉神社(長崎県雲仙市小浜町雲仙)の場所に建立された「四面宮」。その誕生をテーマにした演劇鑑賞や地獄と人々とのつながりを伝えるツアー「四面宮伝説~雲仙のはじまり~」の体験会が10日、同町の雲仙地獄周辺であった。
霊山・雲仙は、奈良時代の高僧・行基が701年に開山したと言われる。四面宮は、文武天皇が雲仙に造営するよう行基に命じて生まれたとされる。その後、島原半島を中心に諫早市や佐賀県にも建立。明治に入り各地の四面宮は「温泉神社」や地名を冠した「諫早神社」などに改称した。
ツアーは海外富裕層を対象にした観光再始動事業の一環。主催する雲仙観光局が来月以降に予約を開始する。
体験会には地元住民や関係者ら約40人が参加した。参加者は、八万地獄周辺を散策して、どうやって温泉ができるのかを行基に扮(ふん)したガイドから聞いた。四面宮の総本社である温泉神社に移動し、演劇を鑑賞した。
境内がライトアップされ太鼓や笛の音が響き、厳かな別世界の雰囲気を醸し出した。行基の語りなどで、四面宮の誕生から現在の温泉街の様子までを、分かりやすく表現した。
同観光局の瀬戸正志統括事業部長は「温泉地らしい硫黄のにおいを感じながら、日本独特の文化である神社信仰や温泉と地元の人々との生活を、演劇を通して知ってほしい」と話した。